あらゆる情報が網羅された競馬ブック

競馬新聞の代表格と言ってもよい「競馬ブック」。その紙面には、事細かく馬の過去のデータが記載されています。

例えば「競走成績欄」には、当該競馬場を含む各競馬場での成績、当該距離前後での成績、走破タイム、着順などが記載されています。

「全競走成績」の欄には収得賞金が記載されていて、4歳初夏のクラス編成で降級した馬は太字で表記され、降級馬と一目でわかるようになっています。

また「ローテーション」がわかるように中8週までのレース間隔表があり、また8週以上出走していない場合は何ヵ月休養、放牧、調整と表記されています。

短評の欄にはトラックマンの「阪神は大得意」などの6文字で馬の感想を表しており、その下には重賞、特別戦での成績と、当該月と季節成績など少し特殊なデータも掲載されています。

ちなみに「トラックマン」とは、レースの予想、記事を書くために、馬の調教を観察し、攻め馬時計を採ったり、また厩舎を歩いて出走予定馬の状態を取材する記者を言います。

人気記者 吉岡 哲哉

競馬ブックでは馬柱の予想欄は通常6名のトラックマンの印が打ってあり、最後に本紙の印があります。

印の傾向はデータや調教からの予想なので本命志向が強く、突拍子もない印はほとんど見られません。そのため、大波乱になったときは予想の印が全くない等が見られますが、本命サイドの決着時には、少点数(2、3点)での的中も見られます。

競馬ブックのトラックマンの中でも、本命党で知られているのが人気記者の吉岡哲哉です。人気薄の馬に◎を打つ事はほとんどありませんが、上位人気馬同士で決まる堅いレースはキチッと的中させている実力者でもあります。

BSイレブンの競馬中継にも度々出演していて、最近では2016年のスプリンターズステークスで12着に敗れたビッグアーサーの福永祐一騎手の騎乗を痛烈に批判した事が大きな話題になりました。

「競馬ブック」トラックマンのエース的存在で、ラジオNIKKEI第1の競馬中継でメイン解説をしている松本憲二記者の後継者ともいわれています。